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痛信vol．112「下肢痛や臀部痛の原因は実は“腰”にあった？」、「こころを軽くしてくれる言葉」

「下肢痛や臀部痛の原因は実は“腰”にあった？」

1.腰が引き起こす下肢痛や臀部痛の原因

「最近、お尻や足が痛む」実はその痛み、腰が原因かもしれません！「下肢や臀部痛が腰から来ている」とは思ってない方が多いのですが、実はその痛み、腰が原因であることが多々あります。
1. 腰が引き起こす下肢痛や臀部痛の原因
加齢や運動不足・姿勢で腰周りの筋肉が衰えると腰椎や椎間板に負担がかかり次のような下肢・臀部痛の原因につながります。
①椎間板ヘルニア：椎間板が飛び出して神経を圧迫することで、腰から下肢に痛みやしびれが広がり、特に坐骨神経が圧迫されると、臀部～太もも、膝、ふくらはぎにかけて痛みを感じます。
②腰部脊柱管狭窄症：脊柱管（背骨を通る神経通路）が狭くなることで神経が圧迫され、腰痛と共に下肢にしびれや痛みが現れ、歩行中に痛みが増したり長時間立ってると痛みが強くなります。
③坐骨神経痛：腰椎の神経根が圧迫されることで坐骨神経に沿って臀部から足先にかけて痛みやしびれが走ることがあります。

2. 腰が引き起こす下肢痛と臀部痛のメカニズム

2. 腰が引き起こす下肢痛と臀部痛のメカニズム
腰の神経や筋膜・関節は、足や臀部にまで繋がっているため、腰が引き起こす痛みも下肢や臀部にまで広がることがあります。
①神経圧迫: 腰椎の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症により、神経が圧迫され臀部～下肢にかけて痛みやしびれが生じます。
②仙腸関節障害: 腰椎と仙骨をつなぐ仙腸関節に異常がある場合も、痛みが臀部や太ももに広がることがあります。
③筋肉の過緊張: 腰部の筋肉が過緊張し、筋膜に痛みが伝播することでも、臀部痛や下肢痛が引き起こされることがあります。

3. 腰が引き起こす下肢痛や臀部痛の症状

3. 腰が引き起こす下肢痛や臀部痛の症状
①放散痛：腰の痛みが足や臀部に広がり痛みが「放散する」感覚を抱くことがあり、これは神経が圧迫されることによって生じます。
②しびれや感覚異常：神経の圧迫や刺激が原因で、痛みだけでなく足や臀部のしびれや感覚の異常も現れることがあります。
③歩行の困難さ：腰痛が悪化すると歩行中に痛みが強くなったり、長時間立つことができなくなったり（＝「間欠性跛行」）します。

4. 腰が引き起こす下肢痛や臀部痛の治療下肢・臀部

4. 腰が引き起こす下肢痛や臀部痛の治療下肢・臀部痛の原因が腰にある場合、腰の神経・筋肉・関節に問題があることが多く、腰の治療をすることで改善されます。
①硬膜外ブロック：腰が原因の下肢痛・臀部痛に対し、硬膜外ブロックは痛みを引き起こしている神経の近くに局所麻酔薬やステロイドを注射する治療法で、痛みの根本原因にアプローチするので、早期に痛みを抑制し日常生活の回復を早めます。又、硬膜外ブロックにより痛みの信号を遮断することで、悪循環を断ち切ることが出来るので、下肢・臀部痛により、活動量が減り、筋力が低下、さらに痛みが悪化する…という悪循環に陥っている患者様にも硬膜外ブロックは非常に有効です。硬膜外ブロックは、即効性と持続性が期待できるので手術をしなくても痛みが改善する可能性があるのでまず試して頂きたい選択肢です。メリットは下記。
（1）患部に直接効くので効果が高い
（2）入院の必要がなく日帰りで治療が可能
（3）手術より身体への負担が少ない
（4）早期疼痛抑制するため日常生活への影響が最小限
②薬物療法：神経障害性疼痛薬・NSAIDs（非ステロイド性抗炎症薬）・漢方などを使って炎症を抑え痛みを和らげることが可能。
③リハビリ（理学療法）：腰の筋肉を強化したり、柔軟性を高める事で腰下肢への負担を軽減する事ができ、又、姿勢を改善する事で痛みを予防することも可能です。理学療法士が施術します。
④物理療法：高周波や電気などで、神経や筋肉・関節に物理的な刺激を加えることで、痛みを軽減し、回復を促進します。
★早期の診断と治療が大切です！
「脚やお尻が痛いのに原因が腰？」と驚かれる患者様も多いですが、下肢や臀部痛は腰の神経・筋肉・関節の異常が原因で生じることが多く、放置すると症状が悪化し、歩行や日常生活に支障をきたすことがあるので早期診断と適切な治療が重要です

「こころを軽くしてくれる言葉」

「こころを軽くしてくれる言葉」
ふだん使う言葉の中にも、こころを軽くしてくれる言葉がいくつもあります。今回はそんな言葉を探してみたいと思います。
その1　「ま、いっか」
標準語にすると「まぁいいか」で、意味は「気にしないでいいか」、「とりあえず良しとしておこう」といった感じです。
何か起きてしまったことや、今あることに対して、良い意味であきらめたり、あるいは先送りにするときに使います。
「あっ、しまった」という言葉の後に使うこともできます。
例）「あっしまった。牛乳買い忘れた。ま、いっか。1日くらい牛乳なくてもいいや。明日買おう。」
くよくよ悩んでいる時間が長いと、ストレスを感じる時間がそれだけ長くなり、精神的にも疲労します。
「ま、いっか」を上手に使ってこころの負担を軽くしてみましょう。
その2　「しゃあない」
標準語にすると「仕方がない」で、ポジティブな諦めの意味が込められています。
自分がコントロールできないことや変えることのできないことに対して上手く使えば、それを受け入れるまでのストレスが減ります。
またストレスが減って気持ちのゆとりができれば、そのエネルギーを自分ができることに積極的に使うこともできます。
例）「明日子供とハイキングを予定していたのに予報は雨。しゃあない。雨でも楽しめるところを探すぞ！」
「しゃあないしゃあない」と2回繰り返すのもお勧めです。
その3　「ぼちぼち」
意味は「もうかりまっか？ぼちぼちでんなぁ～」のときは「そこそこ」、「雨も上がったしぼちぼちいこかー」のときは「そろそろ」になります。
そして「ぼちぼちでやっていこう」というときは「少しずつ」となります。
自分が力が入って無理しすぎていると気づいたとき「ぼちぼちでやっていこう」と自分に言い聞かせたり、誰かが頑張りすぎていて心配なとき「ぼちぼちで進めたらいいからね」と声をかけてあげるのも有効です。
「ぼちぼち」を上手に使うと自分も相手もこころが
楽になります。お気に入りの言葉を上手に使って、
こころを軽くしていきましょう。

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通信vol.41(「漢方薬の良く効く症例紹介“①膝痛”と“②チック症”」、「心療内科におけるパニック障害の治療について」)　: (2013/03/08)
通信vol.40(「リハビリ療法の症例」「心療内科における不眠治療～睡眠薬のお話～」)　: (2013/01/17)
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通信vol.37(「頭痛の症例」「痛み測定器ペインビジョン」「抗うつ薬のお話」): (2012/07/12)
通信vol.36(「かかと痛の症例」「心療内科の薬について」): (2012/05/09)
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通信vol.34(「自律神経失調症と冷え症の症例」「社交不安障害」): (2012/01/11)
通信vol.33(「顔面痛(歯口顔舌の痛み)症例」「睡眠のトラブルでお悩みの方へ」): (2011/11/09)
通信vol.32(「頚椎症・肩こり症例」「原因不明の痛み、歯・口・顔の痛み」): (2011/08/31)
通信vol.31(「腰痛症例」「心療内科の心理療法・手技療法の紹介」): (2011/07/07)
通信vol.30(「帯状疱疹後神経痛の症例」「心療内科の診察室と診察時間の拡充」「トリガーポイント注射」）: (2011/05/11)
通信vol.29（「術後疼痛」「かかと痛」）　: (2011/03/09)
通信vol.28（「花粉症②」「心療内科の心理療法」）　: (2011/01/13)
通信vol.27（「帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛②」「うつ病」）　: (2010/12/01)
通信vol.26（「歯・口・顔の痛み」「認知症」）: (2010/09/30)
通信vol.25（「関節内注射」）: (2010/07/15)
通信vol.24（「不眠症」）: (2010/05/27)
通信vol.23（「星状神経節ブロック」「ストレスと病気」）: (2010/03/03)
通信vol.22（「ペインクリニックと心の治療」）: (2010/01/15)
通信vol.21（「硬膜外ブロック」）: (2009/11/30)
通信vol.20（「肋間神経痛」）: (2009/11/06)
通信vol.19（「トリガーポイント注射」）: (2009/09/01)
通信vol.17（「アレルギー疾患」）: (2009/03/10)
通信vol.16（「変形性膝関節症②」）: (2009/03/10)
通信vol.15（「冷え性」）: (2008/11/24)
通信vol.14（「更年期障害」）: (2008/11/24)
通信vol.13（「自律神経失調症」）: (2008/09/03)
通信vol.12（「変形性股間節症」）: (2008/07/03)