このページの先頭です
ここから本文です

痛信vol.85「帯状疱疹の治療と予防」、「脳で起きる痛みには1回目と2回目がある」

「帯状疱疹の治療と予防」

1.帯状疱疹の治療で大切なこと


帯状疱疹の原因のウイルスが体内で増殖するに伴い、抗体も作られますが、抗体がウイルスを鎮圧するまでに約1週間かかります。この間にウイルスによって神経線維が大きなダメージを受けると、皮膚症状が治まっても長期に痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」に移行する恐れがあります。よって、できるだけ早期にウイルスの増殖を防ぐことが重要となります。帯状疱疹の痛みは、神経の炎症が治まるにつれて、少しずつ軽減されていきますが、適切な治療を受けずにいると、神経細胞が元の状態に戻らないで、痛みの電気信号を送り続けてしまいます。こうなると治癒させるのが困難になったり、痛みが長期になったりするので、そうならないように早めから対処することが肝心です。

2.当院の帯状疱疹の治療の特徴


帯状疱疹の痛みは軽度のものから眠れないようなものまでさまざまです。まずはその痛みの種類・程度をきちんと把握することが重要です。皮膚の損傷がひどい場合は「皮膚の治療」が必要です。痛みが強い場合、内服薬を使ってウイルスの増殖や疼痛を緩和させながら、神経ブロック注射を並行する「痛みの治療」も検討する必要があります。このように痛みの種類・程度に応じて最適な方法を提案します。帯状疱疹の痛みに対する治療方法として、次の「攻めの治療」と「守りの治療」というものがあると考えています。
攻めの治療⇒早期から神経の痛みを抑える内服薬と神経ブロック注射を用い、症状が改善してきたら徐々に内服薬の種類・量を変化させるというものです。これにより早期から痛みを大幅に下げることが可能となりますが、注射が苦手な患者様には心理的抵抗が生まれることがあります。
守りの治療⇒内服薬を用いて緩やかに治療を始める方法。神経ブロック注射を行わないと大幅な改善が見込めないような場合でも、患者様の中には「注射は怖い」という方もおらます。守りの治療の場合、患者様の心理的な抵抗は少ないですが、結果的に「ある程度まで痛みが改善した時点でそのまま止まってしまう」ということが起こりやすいです。治療する側からすれば、早期にどれだけ痛みを下げられるかがポイントなので、「攻めの治療」がベターに思われますが、どのような治療方針を取るかは患者様の考えや希望などに沿って、患者様とよくコミュニケーションをとった上で最善の治療方法を決めていきます。
どんな治療方法を選択するか、又、お薬の効果と副作用のバランスをいかにコントロールするかは、とても大切で、この「さじ加減」こそが専門的な知識・技術が求められる部分で、帯状疱疹の痛みを専門的に治療する当院の最も得意とするところです。

3.帯状疱疹の予防


帯状疱疹の予防として、当院では50歳以上の方を対象に帯状疱疹(水痘)ワクチン接種することが可能です。帯状疱疹はワクチンで予防できる病気です!ぜひご来院下さい。

「脳で起きる痛みには1回目と2回目がある?”」

1.脳で起きる1回目と2回目の痛みとは?


以前、脳で起きる痛みには、7つの気分(”坩造糞な恐怖の気分焦りの気分しな気分ゥぅ薀ぅ蕕靴慎なε椶蠅竜な、➆うつうつした気分)が関係しているとお話しました。この脳で起きる痛みには‘1回目の痛み’と‘2回目の痛み’に分けられるときがあります。

<Aさんの場合>
来週旅先で痛くなったらどうしょう?

心配してたら本当に痛くなってきた(1回目の痛み)

また痛くなってきた。こんな体で旅行に行けるだろうか?(2回目の痛み)

<Bさんの場合>
痛みで休職している。あの上司とまた一緒に働くの嫌だな。

休職終了が近づき、ましになっていた痛みが強まってきた(1回目の痛み)

また痛くなってきた。こんな調子であの上司の職場に戻るのはつらいな(2回目の痛み)

<Cさんの場合>
昔、夫からひどいことを言われた

それを思い出す度に腹が立って痛みが強まる(1回目の痛み)

また痛くなってきた。痛みで余計イライラする(2回目の痛み)

上記の「1回目の痛み」は何かを考えた事が原因で、ある気分が強まり、痛みも強まっている例です。これらは「1回目の痛み」と言えます。脳から起きる痛みはこれだけで終わりません。
上記の「2回目の痛み」は痛みが出た事が原因で、さらに気分が強まり、「1回目の痛み」よりもっと痛みが強まっている例です。これらは「2回目の痛み」と言えます。
「1回目の痛み」はその人の体質や経験・考え方の癖で最初に起きる痛みです。「2回目の痛み」は「1回目の痛み」がなければ本来起きていない痛みです。そして痛みのループ(環状線)に入っている痛みです。

2.脳で起きる1回目と2回目の痛みの対処方法


それぞれどう対処すれば良いのでしょう?
まず「2回目の痛み」から考えます。「2回目の痛み」は、原因は1回目にあり、そこに対処することが治療上、大事と意識することが大切です。痛みが完全になくなるわけではありませんが、痛みの悪循環を止めることができます。次に「1回目の痛み」を考えます。不安が原因の痛みは、不安を強める考え方の癖の修正や適切な薬物療法を行うことで改善します。嫌な気持ち・イライラ・怒りが原因の痛みはストレス対処能力の向上やアンガーマネージメントの習得で改善します。脳で起きる痛みは「1回目」と「2回目」で分けて考えてあげると、より改善しやすくなります。

最新の記事

痛信vol.85「帯状疱疹の治療と予防」、「脳で起きる痛みには1回目と2回目がある」
(2020/07/02)
痛信vol.84「帯状疱疹とは?」、「痛みの原因は‘未来’にある?」「当院のコロナ ウイルス感染症対策について」
(2020/04/30)
痛信vol.83「帯状疱疹専門ホームページについて」、「“察してほしい”と“悪く深読みしすぎ’”は要注意! 〜対人関係療法の話から〜」
(2020/03/03)
痛信vol.82「突発性難聴について」、「アンガーマネージメント〜怒りをコントロールする方法〜」
(2020/01/06)
痛信vol.81「術後慢性痛について」、「ベンゾジアゼピン系抗不安薬の減量方法」
(2019/11/01)
痛信vol.80「手術”をしないで“腰痛”を治す方法〜診断編〜」、「認知のこまったちゃん 「シロクロン」ッキー”」
(2019/09/02)
通信vol.79「痛み」も“病気”や“障害”と捉える〜リハビリの重要性〜」、「認知のこまったちゃん“ベッキー”」
(2019/07/02)
通信vol.78「腰痛(狭窄症・ヘルニア)の手術に踏み切れない方へ」「眠れない時は遅寝早起きを!」
(2019/04/26)
通信vol.77「変形性関節症の治療〜リハビリの重要性〜」「その口の痛み。体から?脳から?」
(2019/03/01)
通信vol.76「手術・骨折後のリハビリの重要性」「痛みを強める6つの気分」
(2019/01/07)
通信vol.75「腰痛の最新治療!」「‘脳からの痛み’は無意識の思いも原因になる!」
(2018/11/01)
通信vol.74「慢性痛の治療革命!痛みを脳で克服!チーム医療で効果!」「痛みはあなたの気持ちのサイン?」
(2018/09/13)
通信vol.73「当院のリハビリテーション科について」「痛みと脳〜〜側坐核(そくざかく)を元気にしよう!〜」
(2018/07/02)
通信vol.72「当院の来院のきっかけ」「当院の来院理由となる症状」「`症状をゼロにする’を目指さず‘症状に対処できる’を目指す!」
(2018/04/28)
通信vol.71「肩痛の最新治療」「睡眠薬を飲む前に試みること〜睡眠時間の見直し〜」「花粉症対策」
(2018/03/03)
通信vol.70「レントゲン時代からエコー時代へ」「ストレスとストレッサー」「新年のご挨拶」
(2018/01/05)
通信vol.69「スマホ通院はじめました」「症状は川の流れのように」「当院の新しいブログサイトのホームページが完成」
(2017/10/31)
通信vol.68「作業療法の症例(手指の症状でお悩みの方)について」「帯状疱疹ワクチンについて」「症状○○はどんなとき強まりますか?の応用編〜不安障害編〜」
(2017/09/01)
通信vol.67「理学療法の症例(肩痛と膝痛)について」「症状○○はどんなとき強まりますか?の応用編〜身体痛編〜」
(2017/06/30)
通信vol.66「頚部神経節ブロックの症例(突発性難聴、うなだれ首)について」「症状○○はどんなとき強まりますか?の応用編〜口・歯・舌痛編〜」」
(2017/05/02)
通信vol.65「頚部神経節ブロックについて」「症状○○はどんなとき強まりますか?」
(2017/03/02)
通信vol.64「新年のご挨拶」「院長インタビュー〜覚悟の瞬間〜」「アサーション」
(2017/01/04)
通信vol.63「院長インタビュー〜覚悟の瞬間(インタビューサイト)〜」「運動療法〜痛みの治療編〜」「慢性疼痛とパニックの共通点」
(2016/11/01)
通信vol.62「リニューアルオープン!拡張しました!」「リハビリ部門の拡張〜運動療法新設〜」「健康365(10月号)当院記事掲載」「パニック障害の治療法〜行動療法と認知療法〜」
(2016/09/01)
通信vol.61「痛み治療の目標(ゴール)設定の重要性」「筋膜リリースのエコー画像」「パニック障害の治療法」
(2016/07/02)
通信vol.60「筋膜リリース」「超音波(エコー)ガイド下ブロック注射」「広場恐怖ってなに?」
(2016/05/02)
通信vol.59- 崘召“痛みグセ”を覚えてしまう前に治療しましょう!」
(2016/03/02)
通信vol.59-◆峅嵎款鼻2016年の傾向)」、「スーパーの行列に並べません! これって病気ですか?」
(2016/03/02)
通信vol.58(「当院の来院のきっかけ」、「当院の来院の多い症状(ペイン部門と心療内科部門別)」、「新タイプの睡眠薬」)
(2016/01/04)
通信vol.57(「かわたペインクリニックの取り組み〜タ少ない麻酔科と心療内科の併設クリニック〜」、「痛くて眠れない時に睡眠薬よりいい薬」)
(2015/11/03)
通信vol.56(「かわたペインクリニックの取り組み〜て端譴閉砲澆亮N邸繊廖◆峭堝伊椣未旅佑方」)
(2015/09/05)
通信vol.55(「かわたペインクリニックの取り組み〜4擬塒預莪貅腟繊繊廖◆崢砲澆粒稜Ч坩戞)
(2015/07/01)
通信vol.54(「かわたペインクリニックの取り組み〜⊆N妬圈繊廖◆崋N展果が上がりやすい痛みの考え方」)
(2015/05/06)
通信vol.53(「かわたペインクリニックの取り組み〜ゝ蚕冓圈繊廖◆屬△覆燭猟砲澆帽△里弔えはないですか?」)
(2015/03/02)
通信vol.52(「腰痛の最新治療について」、「自律神経の不調を整えるためには?」)
(2015/01/05)
通信vol.51(「腰痛の最新治療△砲弔い董廖◆嵜臾音間・睡眠リズムメカニズムの話について」)
(2014/11/04)
通信vol.50(「腰痛の最新治療,砲弔い董廖◆崢砲澆離瓮ニズムと痛みの治療薬について」)
(2014/09/01)
通信vol.49(「痛みの上手な伝え方について」、「痛みの細分化について」)
(2014/07/02)
通信vol.48(「慢性疼痛緩和プログラムの中の精神療法について」、「慢性疼痛について◆)
(2014/05/03)
通信vol.47(「神経障害性疼痛について」、「慢性疼痛について」)
(2014/03/06)
通信vol.46(「骨粗しょう症の治療〜最前線〜」、「メンタル症状に使える漢方薬」)
(2014/01/05)
通信vol.45(「最近の痛みの治療について」、「睡眠薬のQ&Aについて」)
(2013/11/03)
通信vol.44(「慢性疼痛の最近の薬物療法について」、「睡眠について知っていると役立つことについて」) 
(2013/09/02)
通信vol.43(「イオントフォレーシス療法について」、「心療内科の薬の減らし方について」) 
(2013/06/29)
通信vol.42(「理学療法の症例“々痛”と“膝痛”」、「認知行動療法について」) 
(2013/05/07)
通信vol.41(「漢方薬の良く効く症例紹介“”痛”と“▲船奪症”」、「心療内科におけるパニック障害の治療について」) 
(2013/03/08)
通信vol.40(「関節アプローチ療法の症例」「心療内科における不眠治療〜睡眠薬のお話〜」) 
(2013/01/17)
通信vol.39(「わき腹痛・肋間神経痛の症例「抗不安薬のお話」) 
(2012/11/12)
通信vol.38(「背部痛の症例「抗てんかん薬のお話」」「スタッフおすすめ治療〜硬膜外ブロック〜」)
(2012/09/09)
通信vol.37(「頭痛の症例」「痛み測定器ペインビジョン」「抗うつ薬のお話」)
(2012/07/12)
通信vol.36(「かかと痛の症例」「心療内科の薬について」)
(2012/05/09)
通信vol.35(「花粉症の症例」「心理検査」「足底板」)
(2012/02/29)
通信vol.34(「自律神経失調症と冷え症の症例」「社交不安障害」)
(2012/01/11)
通信vol.33(「顔面痛(歯口顔舌の痛み)症例」「睡眠のトラブルでお悩みの方へ」)
(2011/11/09)
通信vol.32(「頚椎症・肩こり症例」「原因不明の痛み、歯・口・顔の痛み」)
(2011/08/31)
通信vol.31(「腰痛症例」「心療内科の心理療法・手技療法の紹介」)
(2011/07/07)
通信vol.30(「帯状疱疹後神経痛の症例」「心療内科の診察室と診察時間の拡充」「トリガーポイント注射」)
(2011/05/11)
通信vol.29(「術後疼痛」「かかと痛」) 
(2011/03/09)
通信vol.28(「花粉症◆廖嵜肝兎皺覆凌翰療法」) 
(2011/01/13)
通信vol.27(「帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛◆廖屬Δ追臓廖法
(2010/12/01)
通信vol.26(「歯・口・顔の痛み」「認知症」)
(2010/09/30)
通信vol.25(「関節内注射」)
(2010/07/15)
通信vol.24(「不眠症」)
(2010/05/27)
通信vol.23(「星状神経節ブロック」「ストレスと病気」)
(2010/03/03)
通信vol.22(「ペインクリニックと心の治療」)
(2010/01/15)
通信vol.21(「硬膜外ブロック」)
(2009/11/30)
通信vol.20(「肋間神経痛」)
(2009/11/06)
通信vol.19(「トリガーポイント注射」)
(2009/09/01)
通信vol.17(「アレルギー疾患」)
(2009/03/10)
通信vol.16(「変形性膝関節症◆廖
(2009/03/10)
通信vol.15(「冷え性」)
(2008/11/24)
通信vol.14(「更年期障害」)
(2008/11/24)
通信vol.13(「自律神経失調症」)
(2008/09/03)
通信vol.12(「変形性股間節症」)
(2008/07/03)
通信vol.11(「花粉症」)
(2008/04/30)
通信vol.10(「顔の痛み」)
(2008/04/30)
通信vol.9(「頭痛」)
(2008/04/30)
通信vol.8(「足関節痛・足関節炎」)
(2007/10/01)
通信vol.7(「三叉神経痛」)
(2007/08/13)
通信vol.6(「変形性膝関節症」)
(2007/06/01)
通信vol.5(「肩関節周囲炎」「メタボリック症候群」)
(2007/03/07)
通信vol.4(「帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛」「関節アプローチ療法」)
(2007/01/29)
通信vol.3(「頚椎疾患」)
(2006/11/15)
通信vol.2(「腰痛」)
(2006/09/21)
通信vol.1(当院の来院傾向)
(2006/07/30)