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痛信vol.92「コロナワクチンの副反応について」、「はやぶさ2」のカメラの話 〜‘観察’は最大の武器、‘実験’は最高の能力アップ効果〜も同じ病気!?」

1.「コロナワクチンの副反応について」

仝労省と当院スタッフの「コロナワクチン副反応調査報告」


当院でコロナワクチン接種が可能となりました!コロナワクチン接種後の副反応についてまとめましたので、今後、患者様がコロナワクチンを受ける際の参考として、お役立て下さい。
仝労省と当院スタッフの「コロナワクチン副反応調査報告」
厚生労働省があげているコロナワクチンの副反応調査報告
と当院職員16名がコロナワクチン接種(1回目4/19〜26、2回目5/10〜17)後の調査報告をもとにお話します。
厚生労働省と当院が行った副反応などの調査結果によるとどちらも短期間で生じる代表的な副反応は
●局所反応⇒注射部位の疼痛、発赤、腫脹
●全身反応⇒発熱、倦怠感、頭痛、悪寒、嘔吐
・吐き気、筋肉痛、関節痛など、となりました。
「注射部位の痛み・筋肉痛」は、厚労省も当院も1回目・2回目とも約90%以上現れる頻度が高い副反応でした。
「注射部位の発赤・腫脹」は、厚労省データは1回目、2回目共に約15%、当院では2回目のみ約3割認められました。
1回目で発生頻度が低かった「発熱・倦怠感・頭痛」は、厚労省も当院も2回目の方が多くみられました。
「37.5℃以上の発熱」は、厚労省も当院も、1回目接種後は4%未満であるのに対し、2回目は3割以上が発生し、そのうちの約半数は「38.0℃以上の発熱」でした。
厚労省も当院も、「倦怠感」は、1回目接種後は約25%、2回目は約65%、「頭痛」は、1回目接種後は約20%、2回目は約40〜50%認められています。
    厚生労働省調査 当院スタッフ調査
1回目 2回目 1回目 2回目
疼 痛 92.3% 90.6% 100% 100%
発 赤 14.0% 16.1%  0% 31.3%
腫 脹 12.5% 14.2% 6.3% 37.5%
発熱≧37.5度 3.3% 38.5% 0% 31.3%
発熱≧38度 0.9% 21.6% 0% 12.5%
倦怠感 23.2% 69.6% 25% 62.5%
頭 痛 21.4% 53.7%  18.8% 43.8%
また、厚労省による年代別の調査によると、「2回目接種後37.5℃以上の発熱・倦怠感・頭痛」などの全身反応は、高齢者の方が若年者より頻度が少ないと報告されています(20歳代約50%、50歳代約30%、70歳代約10%)。
コロナワクチン製造会社が違っても、多少の差はあっても副反応は各社とも概ね同様と報告されています。

▲灰蹈淵錺チン接種後の副反応に対する対応(厚労省より)


▲灰蹈淵錺チン接種後の副反応に対する対応(厚労省より)
他のワクチンと比べ、コロナワクチンは発熱などの副反応がよく出現しますが、接種翌日がピークであり、徐々に改善傾向になるため「これらの症状は免疫が誘導されている反応」と理解し、接種後の発熱・疼痛などの副反応に対する対策は、基本的に下記の対処療法となります。
●清潔なおしぼりで冷やす、●充分水分をとる、
●腕を使ったりエクササイズをする、●薄着をする
●アセトアミノフェンなどの鎮痛解熱剤の使用は可能
但し、ワクチンの副反応は免疫反応の一部であり、ワクチン接種前の解熱鎮痛剤の予防のための事前内服はワクチンの免疫原生が低下する可能性があるので推奨されていません。

F猯標コロナワクチン副反応の相談


F猯標コロナワクチン副反応の相談
「奈良県コロナワクチン副反応コールセンター」を利用下さい(電話 0120−919−003、 FAX 0742−36−6105)。

2.「はやぶさ2」のカメラの話 〜‘観察’は最大の武器、‘実験’は最高の能力アップ効果〜


診察室で、Aさんから小惑星探査機の「はやぶさ2」のカメラの話を聞きました。そのカメラは作るときに‘絶対壊れないカメラ’ではなく‘一部が壊れても目的が達成できるカメラ’を目指したそうです。Aさんは「私もそのカメラのように、症状が出て、それに対応して目的が達成できるような人になっていきたい」と話されました。
Aさんはこんな話もしました。
「小さいときから雲などを観察するのが好き。だから、そうだ!自分に起きる症状も観察してみよう!と思ったら、いろいろ気づくことがあった。気づけるようになると、もっと観察してみたいと思うようになった」。
そして観察ができるようになった
Aさんは、こんなことも話されました。
「観察ができると、実験も試したくなった。今まで心配で、していなかったことも、どんな反応が起きるのかな?と、ちょっとワクワクするようになってきた。そしてどんな工夫をしたら症状が減るのか?減らないのか?も試してみた」。
これまで、ご主人の転勤で頻繁に転居を繰り返されていたAさん。ある日、遠くに引っ越しすることになりました。
「今まで引っ越しは不安なことでいっぱいだった。でも今回は引っ越し業者の手配など初めてのこともチャレンジしてみた。
ドキドキしたけどやってみたら意外とできた。引っ越し先の不安もないわけではないが今はなんとかいけると思っている」。
患者さんは誰も、困っている症状はゼロになって
欲しいと願います。その願いは治療者も同じです。
しかし、心療内科で扱う症状は、風邪のように治ったら終わりとはいかないことがほとんどです。
不安やストレスで生じる症状を持っていれば、人生にはときどき不安やストレスの強まる出来事があるため、その都度症状が起きるかもしれません。
私にとって「はやぶさ2」のカメラの話は、「どんなアクシデントが待っているかわからない。
でも対処ができるようになって、目的に向かって進めるようになろう!」というメッセージのように感じました。
そして、Aさんに「‘観察’は最大の武器で、‘実験’は最高の能力アップ効果がある」ということを教えてもらいました。
今回、Aさんに電話し、この原稿の了解をもらいました。
そのときの話です。「動いてみるほうが返って不安が減るとわかった。引っ越ししてからも大丈夫でした」。

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通信vol.29(「術後疼痛」「かかと痛」) 
(2011/03/09)
通信vol.28(「花粉症◆廖嵜肝兎皺覆凌翰療法」) 
(2011/01/13)
通信vol.27(「帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛◆廖屬Δ追臓廖法
(2010/12/01)
通信vol.26(「歯・口・顔の痛み」「認知症」)
(2010/09/30)
通信vol.25(「関節内注射」)
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通信vol.24(「不眠症」)
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(2010/01/15)
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(2009/11/06)
通信vol.19(「トリガーポイント注射」)
(2009/09/01)
通信vol.17(「アレルギー疾患」)
(2009/03/10)
通信vol.16(「変形性膝関節症◆廖
(2009/03/10)
通信vol.15(「冷え性」)
(2008/11/24)
通信vol.14(「更年期障害」)
(2008/11/24)
通信vol.13(「自律神経失調症」)
(2008/09/03)
通信vol.12(「変形性股間節症」)
(2008/07/03)
通信vol.11(「花粉症」)
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